NO.203
発行年月日:2008/11/27

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トピックス
◇地球と私のためのエコスタイルフェア
 「エコプロダクツ2008(第10回)」予告編

随想
環境報告書の変遷と未来(連載22)
国際連合大学 上野 潔

お知らせ
【NEW】「エコプロダクツ2008」出展のご案内
【NEW】VECホームページを更新しました。
Vinyl2010が(英語)論文を募集中!

編集後記

トピックス
◇地球と私のためのエコスタイルフェア
 「エコプロダクツ2008(第10回)」予告編


 来る12月11日(木)〜13日(土)に10周年を迎える「エコプロダクツ2008」が東京ビッグサイトの東展示場1〜6ホールにて開催されます。エコプロダクツ展はエコプロダクツを製造するあらゆる分野のメーカーを中心に、エコサービス、環境技術やソリューションなど、非常に幅広い分野から750社・団体が出展し、来場者数は20万人を見込む国内最大級の環境総合展示会です。
 7月の北海道洞爺湖サミットでは、地球温暖化が最大の課題となりましたが、その課題を解決すべく、今年のエコプロダクツ展のコンセプトは“もうできる!CO2マイナス50%エコライフ”です。

 この展示会に塩化ビニル環境対策協議会/塩ビ工業・環境協会が昨年に引続き出展致します(小間番号5042)。出展のコンセプトは“塩ビでエコライフ! −身近な環境素材、塩ビを学ぼう−”で、昨年のコンセプトは“もっと知ろう!塩ビと地球環境”と、とにかく塩ビを知って頂くことでしたが、今年は更に塩ビへの理解を深めて頂くことを意図しております。
 ファミリー層(小学校高学年〜高校生、主婦)やビジネス層をターゲットに
塩ビは省資源で、作るとき、使うときに地球温暖化防止・省エネに貢献し、リサイクルができ、丈夫で長持ちするプラスチックであること。
塩ビは生産から排出・リサイクルまでを通じたライフサイクル・アセスメントでCO2排出が少ない素材であること。
塩ビは樹脂サッシ、樹脂サイディング、壁紙、床材のような建材に広く使用され、省エネ・健康・長寿命の家づくりで快適なエコライフに貢献していること。
 などの塩ビの環境優位性を関係業界が一体となり訴求していきたいと思っています。

 本ブースでは、2組の女性若手劇団員「おふくろの味」、「チェリーの果実」の先生役により「受験生」編と「親子」編に別けて、教室風ブースで面白くて分かり易い塩ビの講義を受ける「ザ 塩ビ ゼミナール」を12回/日開催し、塩ビの有用性や環境貢献を学習できます。
 また、新しい展示の目玉として、樹脂サッシ、樹脂サイディング、壁紙、床材、デッキボードなどの多くの塩ビ製品により施工した「塩ビミニハウス」をブースの真ん中に展示します。塩ビが身近な環境素材であることを体験して頂きたいと思っています。
 他にも、展示コーナーにグリーン購入対象製品、エコマーク製品、リサイクル製品などの地球環境に優しい塩ビ製品を陳列し、パネルでも分かり易く塩ビ・塩ビ製品を紹介しております。

 また、ブース来場者には漏れなくノベルティ(景品)を差し上げますし、更にアンケートにお答え頂いた来場者には「学習セット」を用意しております。
 同時に、昨年好評を頂いた、クイズに答えて「ハロッズバッグ」をもらおう!キャンペーンを今年も実施致します。当日、ハロッズバッグの展示とクイズに関するチラシを配布します。応募は、葉書きまたは当協会のホームページよりお願い致します。

 是非、ご来場頂き、楽しくて面白く学習できる塩ビブースヘお立ち寄り下さい。
 関係者一同、双方向のコミュニケーションができることを楽しみにお待ちしております。

「エコプロダクツ2008」のホームページをご覧下さい。
http://eco-pro.com/

随想
環境報告書の変遷と未来(連載22)
国際連合大学 上野 潔

 数年前から殆どの「環境報告書」が「社会環境報告書」に名前が変わりました。環境だけでなく企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)として自社の福利厚生施策や、労働安全、社会貢献活動の報告も含めるようになったからです。
  環境報告書が日本で刊行され始めたのは、1998年頃だったと思います。環境省によれば、2006年度の発行数は933社とのことですが、独立行政法人や国立大学法人などにも発行を義務づけた環境配慮促進法が2005年4月に施行されてからその数はさらに増えていると思います。

 さて、皆さんは自社や他社の社会環境報告書を読んだことがありますか?最近はWeb公開が多いので印刷部数も多少は制限しているようですが、営業マンに聞くと客先に出かけたとき挨拶代わりに配るのに便利とも言います。グローバル企業ともなると日本語版に加えて、英語版、中国語版の作成は常識のようです。もちろん、進呈されるとその場では「パラパラ」とめくって、「素晴らしいですね」などと感想を述べますが、その道の専門家以外は熟読することはめったにないのではないでしょうか。投資家は企業の決算書、損益計算書、連結貸借対照表などの財務諸表は穴の開くほど読むそうですが、社会的責任投資(SRI:Socially responsible investment)の専門家は社会環境報告書にも目を通すのかもしれません。

 環境報告書の作成は3月の決算(12月決算の大企業もありますが)が終わり、各事業所のデータが集約できる頃から繁忙のピークを迎えます。そして可能なら6月の株主総会前に発行するのが環境部門の心意気だったのですが、最近は大半の報告書が夏から秋にかけて発行されるようになりました。ネガティブ情報も入れないと評価されないし、そうなると環境報告書が株主総会で余計な質問を呼ぶ資料にもなるからです。

 年々内容は充実しているのでしょうが、私にはどうも豪華さと同時に空虚になっているように思えます。それは報告書の読者を「ステークホルダー全体」と広くしていることと、作成者があまりにも「プロ」になってしまったからです。環境報告書のコンテストが行われることもその元凶だと思います。環境報告書作成のコンサルタント会社や、作成そのものを請け負う環境ビジネスが誕生してしまったのです。第3者認証の必要性を声高に要求する市民団体がいるからでしょうか、環境報告書に第3者認証や有識者の意見を載せることも一般化しています。第3者認証のためには新たに数百万円の支出が必要です。
 企業は業績や景気が悪くなれば、設備投資、宣伝費、場合によっては人件費まで削減しますが、環境報告書の作成経費は削りません。なにしろ、ページのトップを社長や会長の写真と挨拶で始めるのですから各社ともお金をかけます。コンテストで賞を取ればなおさら後には引けません。

 数年前ですが立派な環境報告を出した直後に、その企業にデータ隠しの不祥事が発覚したことがありました。さすがに報告書の中で顔写真入でその企業を絶賛した学識経験者は、「私は報告書の内容のみにコメントしたのです」と言い訳をしていましたが、第3者認証機関はその企業の内部監査をしたわけでもなく、責任をとるわけでもありません。環境報告書作成にかかる全ての費用は、最終的に消費者が負担していることを認識すべきでしょう。

 あるドイツ系の小さな会社の環境報告書を見ました。白黒印刷のワープロで作成した10ページほどの薄い冊子でした。淡々とデータだけが並ぶ中で、製品のLCAを丁寧に公表していました。もちろん第3者認証もありません。おそらくこの報告書はコンテストなどには出さないでしょうし、環境省の統計にもカウントされていないでしょう。発行はわずか600部で、事業所の近隣に配布するだけとのことでした。担当者は恐縮していましたが、こんな地味な環境報告書こそがもっと普及すべきと思います。

 VEC会員会社の環境報告書はどのくらい豪華で立派ですか?出していない?それは困りますが。(了)

前回の「食べ物を電子機器に使うな(連載21)」は、下記からご覧頂けます。
https://www.vec.gr.jp/mag/198/index.html#zuisou
バックナンバーは、以下のアドレスからご覧頂けます。
https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

お知らせ
【NEW】「エコプロダクツ2008」出展のご案内

 「エコプロダクツ2008」が下記の要領で開催されます。
 塩化ビニル環境対策協議会/塩ビ工業・環境協会にて、「塩ビでエコライフ!−身近な環境素材、塩ビを学ぼう−」をコンセプトとして出展いたします。

 塩ビ製品展示、パネル説明、ステージ・デモンストレーションなどで、塩ビへのご理解を深めていただきたいと思います。

・日 時  2008年12月11日(木)〜13日(土)
10:00〜18:00(最終日のみ17:00まで)
・場 所  東京ビッグサイト(東1〜6ホール)
(出展小間番号:5042)
・主 催  (社)産業環境管理協会、日本経済新聞社
・入場料  無料
・「エコプロダクツ2008」のホームページをご覧下さい。
http://eco-pro.com/

【NEW】VECホームページを更新しました。

1. トップページを変更しました。
https://www.vec.gr.jp/

2. 「よくわかる塩ビ」ページができました。

 従来の「家族で学べるページ」を改訂して「よくわかる塩ビ」ページといたしました。
 小・中学生の皆様にもご理解いただけるよう、塩ビの5つの特徴(省資源、省CO2、省エネルギー、長寿命、リサイクル)などについて、わかり易くご説明しています。
 また、塩ビ製品の写真も豊富に掲載いたしました。

 こちらからご覧いただけます。
 https://www.vec.gr.jp/newkids/index.html

※アドレスも変更されています。
 ご登録の変更をよろしくお願い申し上げます。

Vinyl2010が(英語)論文を募集中!

 欧州の塩ビ製造者協会であるECVMも参画しているVinyl2010が、論文コンテスト(英語)を行っています。このたび、日本からも応募してみませんかとのお誘いを受けましたのでお知らせいたします。

・テーマ 「食糧・エネルギー危機に直面している現在、社会はいかにしてその健全性を改善できるか
(Faced with a food and energy crisis, how can society improve its well being?)」
・応募資格 世界各国の18−30歳
・締め切り 2008年12月1日までにオンラインで予備登録し、2009年1月31日までに1000ワードの論文を提出
・賞金金額 欧州エントリー部門:1位3000ユーロ、2位2000ユーロ
世界エントリー部門賞:3000ユーロ(約37万円)、
業界特別賞:2000ユーロ
 (こちらは他の賞と同時受賞も可能です。)

詳しい提出フォーマットはリンクをご覧下さい。
http://www.vinyl2010.org/essaycompetition/

編集後記
  11月20日から23日まで「日経住まいのリフォーム博」に出展し、立会いに行ってきました。リフォーム博ということもあり来場者の方からは樹脂サイディングでの外壁の改修や既存の窓に樹脂サッシの内窓を取り付けたいなどの質問が多く聞かれました。
 ステージでは「喜々快々 エコリフォームで新生活」と題した活弁士さんの動く紙芝居を行いました。ドラキュラ家が古い家を樹脂サイディングや樹脂サッシで改修し、快適な生活を送れるようになった事をアニメーションでわかりやすく紹介していました。平日はビジネス層の方にも興味を持っていただき、休日には家族連れの方が熱心に見る姿もあり子供たちにもとても好評でした。(リマル)

VEC関連URL
●家族で学べるページ https://www.vec.gr.jp/kids_new/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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