NO.185
発行年月日:2008/07/17

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トピックス
◇団体創立50周年を迎えて
日本空気入ビニール製品工業組合 理事長 五十嵐 武志

随想
「人・家・地球」を健康にする省エネリフォームを考える(1)
プラスチックサッシ工業会 事務局長 齋藤彰彦

編集後記

トピックス
◇団体創立50周年を迎えて
日本空気入ビニール製品工業組合 理事長 五十嵐 武志

50周年記念式典の様子
空気入ビニール製品
 今年、当工業組合は団体創立50周年を迎え、去る5月30日上野 精養軒においてささやかな50周年記念のお祝いを致しました。50 年の間には幾多の難題もありましたが、それを乗り越え今日を迎える ことが出来ましたのも、会員をはじめ関係官庁・関係団体各位のご指 導とご支援のお陰によるものと心から厚く御礼申し上げます。

 当工業組合は昭和33年に全国一円とする「空気入ビニール製品工 業会」を設立、昭和43年に国際競争力と業界近代化を図るため、中 小企業団体組織法に基づく「日本空気入ビニール製品工業組合」と改 組し、現在に至っております。
 工業会設立当初は会員140社余を数えました。空気入ビニール製 品のデビューは昭和24年。昭和28年に空ビ玩具が初めてデパート で販売され、大きな話題を呼びました。昭和35年には、皆さんご存 じの“ダッコちゃん”人形が一大ブームとなり、空ビ玩具の輸出も盛 んになりました。
 以来、高周波溶着機、塩ビ素材、加工技術の向上とともに新しい製 品が次々に開発され、現在では空ビマスコット人形から浮輪・プール ・ボートなどの水物用品、各種POP用品、介護用品等へと広がりを 見せています。
 平成4年、塩ビと環境問題がマスコミに取り上げられ、ダイオキシ ン問題に関連して“塩ビ・バッシング”が起き、塩ビ工業・環境協会 を先頭に塩ビ関連業界が一体となって、その対応に当たりました。ま た、材料、インキ塗料メーカーの協力を得て、環境負荷の少ない材料 等の開発、製品の開発に努めて参りました。

 昨今においては、政治も経済も大きく変化しております。「少子化」 に加えて、食品や製品の安全性、環境に関する問題がクローズアップ されております。平成19年度の消費生活用品安全法改正に加え、平 成20年4月には食品衛生法「おもちゃ」規格及び玩具安全基準の大 幅改正が行われ、それをクリアするために更なる費用負担や努力を強 いられますが、時代の流れであり克服して行かねばならないと存じま す。
 21世紀は世の中も更に大きく変化するのではないかと思われます。 また、原油・材料・諸物価の高騰、政情不安など多くの問題が山積し ております。当組合はこの50周年を一つの節目として、更に会員の 絆を強固に、関係業界とも協調して諸問題の解決と業界の発展に努め て行く所存です。(了)

随想
「人・家・地球」を健康にする省エネリフォームを考える(1)
プラスチックサッシ工業会 事務局長 齋藤彰彦

 私は樹脂サッシ(塩ビサッシ)の普及活動を仕事にしており、全国 でいろいろな方々へ健康、快適、省エネ効果に優れた樹脂サッシの良 さを提案しております。また昨年来、高断熱リフォームを実践したこ とで得た測定データーは予想を超える省エネの有効性が確認できまし たので、この経緯を4回にわたりお話しいたします。

主婦にまかせっきりでは「人生を楽しむ・健康快適な家」は得られない!

 わが故郷の家は、本州のいちばん西の県、山口県周南市にある。
 すでに築35年を経過する古びた日本家屋であるから、当然あちこ ちに、がたぴしが来ていた。そこに住む私の老親は大正生まれ、りっ ぱな後期高齢者だから、九州と同じ暖かいはずの山口県の冬でも震え あがる。なにせ廊下、トイレ、寝室、ふろ、ダイニングが4〜6℃と、 家の中は、まるで冷蔵庫並みの寒さになってしまう。

リフォーム前の家(全景)
リフォーム前の家(キッチン)
 だから冬の間は、電気、石油ストーブ、エアコンで目いっぱい暖房 するが、足元は寒く、頭上は熱く、朝、昼、夕と頭寒足熱ならぬ、頭 熱足寒、がまんの連続で血圧は上がり、さらに風邪を引き、せっせと 病院通いとなる。特に夜中のトイレはまことに寒くヒートショックで 危険な為、ベッド下の尿瓶で事を済ませ、また楽しみのお風呂も、脱 衣場が寒いから1週間に1〜2度と入浴回数をがまんしなければなら ない。
 また年金生活者にとって家計経済も大変で、毎年、冬の光熱費はう なぎのぼりに上がり、キャッシュフロー不足、地球環境面からも無駄 な暖房は決してよくない。

 さらに夏は夏で温暖化のせいか、とんでもない暑い日が続く。夜中 も熱帯夜になるから、がまんをしきれずに思いきりクーラーをかける 羽目になり、冷え性気味の老人は冷房病、食欲不振、さらに自律神経 失調症と、夏も病院通いが日課になってしまう。
(浅学ながら、日本の老人医療費を抑制するには、健康な住生活をま ず担保すべきと、声を大にして言いたい。)

 このように伝統的な日本家屋は大きな熱ロスのため、冷暖房時の室 内の上下温度差が大きく、夏と冬は辛いシーズンになり、まことに住 みづらく、高齢者にとってはまさに鬼門となる。

 かく言う私は俗に言う団塊世代で、60歳定年を機に老親と共住、 終の棲家を考えねばならない差し迫った事情があった。この故郷の古 びた家を「どげんばせんといかん」と数年間しきりに悩んでいたのだ。 まさにハムレットの心境ではないが、建て替えにすべきか、リフォー ムにすべきか数年間も考えぬいたすえ、建替えはもったいないと我が 家の厳しい大蔵大臣である妻から、ついに裁断を得たのである。

 そこで年老いた親と糟糠の妻を大満足させるべく、我が家のプロジ ェクトXはスタートした。単なるリフォームでない、人生を楽しめる 「健康で快適な温熱環境」リゾート住生活を構想する事にした。いま やシステムキッチンやユニットバスなど、便利でハイセンスな水回り 関係を中心に、主婦お任せリフォームブーム感はあるが、家庭を顧み ない亭主も、このときこそ主導権を取り戻し設計参加がぜひ必要と考 えるが、如何であろうか。(続く)

編集後記
 西日本は梅雨明け直後から35℃以上の猛暑の地域があるとか。先 日、北海道に行く機会がありましたが、この時期は爽やかで観光シー ズン入りなのですが、期待に反して梅雨模様で、雨にも降られ東京と 左程変わらない蒸し暑さを感じました。北海道は梅雨がなかったはず ですが。TVニュースを見ていると南半球の氷河が真冬にも拘らず崩 落するのは初めてだと報じていました。各所に地球温暖化の影響が出 ているのでしょうか。
 折りしも、北海道洞爺湖では、先進国首脳会議G8が開催されまし た。招待国も含め22ヶ国が参加しましたが、主要な課題である地球 温暖化防止では主要排出国会合(MEM7ヶ国)を含めて、2050 年までに温暖化ガス排出量を半減する目標を世界各国で“共有”する との結論になったようです。“合意”ではなく“共有”と玉虫色なが ら、新興国の参加を含めての結論で、一歩前進ですかね。(古鍋)

*MEM:新興国の中国、インド、ブラジル、メキシコ、韓国、イン ドネシア、オーストラリアで構成

VEC関連URL
●家族で学べるページ https://www.vec.gr.jp/kids_new/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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