NO.179
発行年月日:2008/06/05

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トピックス
◇プラスチック化学リサイクル研究会功労賞を受賞
−VEC/JPECの貢献に対して−

随想
もめごとをつくらないための法律相談
東京農工大学大学院MOT、
日本化学工業協会広報委員会顧問 瀬田重敏

お知らせ
【NEW】ハイクオリティな家づくりセミナー in 仙台 のご案内
【NEW】北海道洞爺湖サミット記念
     環境総合展2008 出展案内
設計・住宅業者の皆様へ
今問題になっている内容のセミナー In 神戸 のご案内

編集後記

トピックス
◇プラスチック化学リサイクル研究会功労賞を受賞
 −VEC/JPECの貢献に対して−


表彰を受けるVEC関専務理事(写真右)
表彰状
 塩ビ工業・環境協会(VEC)および塩化ビニル環境対策協議会(JPEC)はプラスチック化学リサイクル研究会(会長:奥 彬 京都工芸繊維大学名誉教授)より、この度平成19年度の「功労賞」を受賞しました。

プラスチック化学リサイクル研究会(Research Association for Feedstock Recycling of Plastics, Japan以下「FSRJ」と略称)は、プラスチックの化学リサイクル(フィードストックリサイクル)に関する科学技術の発展を目的に1998年より大学や民間の研究者が活動している高分子学会に所属する団体です。討論会や講演会、セミナーなどを通じて研究、技術の交流を図り、またこれまで1999年から2,3年毎に4回にわたり世界各地で国際シンポジウムを開催し、国外の研究者との交流も主導しています。こうしたFSRJの活動にVECもその一員として加わっています。
 功労賞はプラスチックのリサイクルに関する科学技術の発展に功労があった者に授与される賞です。工業材料として塩素系プラスチックのリサイクルに関連して、VEC/JPECのこれまでの長年にわたる多くの技術開発や支援助成活動、FSRJの主催する国際シンポジウムへのVECの協力が認められたものです。

 表彰式は2008年6月2日、日本大学理工学部駿河台校舎で開催されたFSRJ平成20年度の総会の席で行われました。今秋、開催される同研究会の討論会で表彰の対象になったこれまでの活動内容の講演が行われる予定になっております。

 平成19年度はVEC/JPECが共同で塩ビのリサイクルの全体像を示し、更にこれを進展させるための業界の取組みを「リサイクルビジョン−私たちはこう考えます−」として表明した年にあたります。その取組みの大きな柱である塩ビのリサイクル支援制度を創設し、運用を開始した年でもありました。こうした新しい活動は緒についたばかりであり、今回の受賞は同時にこれからのこうした取組みに対する激励と受け取っております。
 リサイクルを取巻く環境も日々刻々変化しています。今回の功労賞の受賞に恥じないよう、塩ビリサイクル研究開発の活動を更に深耕してゆかねばと、あらためて肝に銘じた次第です。(了)

随想
もめごとをつくらないための法律相談
東京農工大学大学院MOT、
日本化学工業協会広報委員会顧問 瀬田重敏

 3月10日、ホテルオークラで、「本林徹先生への感謝と激励の夕べ」という会が行われた。本林氏は日弁連の会長も務めた大物弁護士で、会長任期中、小泉改革の筆頭として、法科大学院の設立、裁判員制度の新設、裁判時間の短縮、行政に遅れをとる司法の強化、公正透明なルール作りなど、平成維新といわれる司法改革を手がけた。その本林氏が70歳となり、45年手塩にかけて育てた森・濱田松本法律事務所の要職を後進に譲り、この4月から私も知る友人の井原氏とともに、東京丸の内に弁護士事務所を開くという。

 法曹界に全く関係がない私だが、光栄にも招待を受けてこの会に出席した。実は本林氏と私は中学の同級生であり、1999年の文芸春秋6月号の「同級生交歓」で、清原武彦氏(産経新聞社長、当時)と3人で出たこともある。私は広島の田舎町の小学校を卒業し、丁度父の転勤があって東京に出てきて、武蔵野市吉祥寺の成蹊中学に入った。ぽっと出の12歳の少年にとって、東京の私立の中学校の同級生たちはまぶしかった。その中でも、本林氏は一段と輝く星だったのである。彼はその後も今に至るまで輝く星であり続けた。東京大学在学中3年で司法試験に合格、25歳で、ご父君と同じく弁護士となった。

 その「感謝と激励の夕べ」での主賓の挨拶やそれに続く本林氏ご本人の挨拶の言葉を総合すると、本林氏は弁護士となって森綜合法律事務所に入った後、8年目にリーダーの森弁護士を亡くし、それから彼を含む3人の若手弁護士の苦闘が始まった。再出発に際して3人は、(1)自分より優秀な若い弁護士を雇い入れよう、(2)クライアントの立場に立ち「闘う弁護士事務所」をめざそう、(3)どうせやるなら楽しくやろう、という3つの方針を立て、国内、国際両の世界に対して複眼的思考力を持つ、最強で最も尊敬される法律事務所をめざした。上記3つの方針は、有能な若い人々がのびのびと発言し、長幼の序を超えてお互いに切磋琢磨する自由闊達な世界を作り出した。所員全員が誇りを持って「下克上の世界」と自称する風土だった。

 そして30年、明確なビジョンの下、労苦はみごとに実を結び、森綜合法律事務所は森・濱田松本法律事務所となって日本を代表する存在となった。同法律事務所も本人も、その間、日本を揺るがしたさまざまな事件に関わってきた。「緻密、冷静、聡明」とは主賓が冒頭の挨拶で彼を表現した言葉だったが、彼はその言葉通りの人生を生き続けたのである。

 さて、そのパーティで私は一人の若い女性弁護士と話をした。実は私は過日、個人的なことで同事務所を訪ねて相談をしたのだが、そのときに対応をしてくれた弁護士の1人が彼女だった。弁護士になって2年だという。私は、その「個人的なこと」で、まだ実際に問題が発生してはいないが、万一もめごとが発生したときのためにと相談したのであるが、彼女は即座にこう言った、「もめごとにならないようにしましょう!」。私はこれを聞いて、心に光明を見た思いがした。米国では交通事故が起きると、救急車より弁護士が早くかけつけるという。もめごとを拡大して儲ける為だ。これに対し本林氏の薫陶を受けた弁護士は「もめごとが起きないようにする」という精神を以って「クライアントの立場に立つ」ということだ。それが本来の弁護士の姿であろう。本林氏が育てたローファームが45年に渡って掲げ続け、根付いた旗印は真に新鮮だった。(了)

瀬田重敏様は、高分子学会の平成19年度「高分子科学功績賞」を受賞されました。同氏の永年にわたる研究開発者・指導者としての高分子科学技術の開発と推進、経営者としての「環境調和」という視点での高分子化学産業への多大な貢献が認められたものです。

前回の「心のシフトダウン」は、下記からご覧頂けます。
https://www.vec.gr.jp/mag/173/index.html#zuisou
バックナンバーは、以下のアドレスからご覧頂けます。
https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

お知らせ

【NEW】ハイクオリティな家づくりセミナー in 仙台 のご案内

 樹脂サイディング普及促進委員会、樹脂サッシ普及促進委員会では、下記のセミナーに参加し講演を行います。

 これからの住宅を考える
 〜長期優良(200年)住宅にも必要な構造・省エネ・健康
 =ハイクオリティな家づくりセミナー

・日 時  2008年6月24日(火)
13:00〜17:45 (受付12:15)
・場 所  仙台市戦災復興記念館  地下展示ホール
・主 催  株式会社日本住宅新聞社
・後 援 (社)宮城県建築士会【CPD制度認定講習:3単位】
・参加費  無料
・参加申込み締切り:6月17日(火)先着100名
・お問い合わせ:株式会社日本住宅新聞社
          電話:03(3823)2511

【NEW】北海道洞爺湖サミット記念
     環境総合展2008 出展案内

 下記の要領にて「北海道洞爺湖サミット記念環境総合展2008」が開催されます。
 塩ビ工業・環境協会にて出展し、塩ビサッシに関する情報発信を中心に、製品展示・パネル説明・パンフレット配布等を行います。

・会  期  2008年6月19日(木)〜21日(土)
・時  間 6月19日(木)  10:00〜17:00
6月20日(金)  10:00〜17:00
6月21日(土)    9:30〜16:00
・場 所  札幌ドーム
・入場料 無料
北海道洞爺湖サミット記念環境総合展2008のホームページをご覧下さい。
http://www.do-summit.jp/kankyouten2008/

設計・住宅業者の皆様へ
今問題になっている内容のセミナー In 神戸 のご案内

 樹脂サイディング普及促進委員会、樹脂サッシ普及促進委員会では、下記のセミナーに参加し講演を行います。

・日 時  2008年6月13日(金)
13:00〜17:00(開場12:30)
・場 所  あすてっぷKOBE(男女共同参画センター)
2階 セミナー室1・2
・主 催  住まいづくり研究会
・後 援 (社)兵庫県建築士会【CPD制度認定講習:4単位】
・参加費  無料(定員:先着100名)
・参加申込み締切り:6月6日(金)
・お問い合わせ:住まいづくり研究会
          電話:092(871)2409


編集後記
今日はこっち向いてます。
 毎朝、水天宮前から塩ビ工業・環境協会のある新川の六甲ビルまで、徒歩で通っている道中のこと。新川に架かる湊橋での光景にいつも気をとられながら歩いています。橋に並行してユーティリティーの配管があり、その配管を支えるアーチ部分にたくさんのかもめがいつも羽を休めています。そのかもめの群れはいつも同じ方向を向いていて、ある日はお尻をこちらに向け、ある日は顔をこちらに向けて休んでいます。どうやらお天気と関係があることに気がつき、何度か確認をしました。晴れた日にはこちらに顔を向け、雨の日にはお尻を向けているのです。その法則を見つけたときには何故かひとり嬉しくなりました。更に詳しく観察していると中には少し斜めに構えているかもめ、顔を羽で隠してうたた寝をしているかもめ、一本足ですっくと背伸びしているかもめなどいろいろな表情が見られます。メルマガも、塩ビの明るい話題を散りばめて、多くの方にこちらを向いて頂くようにしたいと思っています。(円行)

VEC関連URL
●家族で学べるページ https://www.vec.gr.jp/kids_new/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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◆編集責任者 事務局長  東 幸次

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