NO.085
発行年月日:2006/06/29

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トピックス
◇美容と健康、LOHASを目指して、ヨーガが密かなブーム
実はヨーガの分野でも塩ビ製のヨガマットが使用されています。

随想 
考えることを考える

某技術センター職員 遠藤 勲

お知らせ
編集後記

トピックス
◇美容と健康、LOHASを目指して、ヨーガが密かなブーム

実はヨーガの分野でも塩ビ製のヨガマットが使用されています。


 ヨーガってご存じですか。床に座り、脚を組み、手は膝の上で輪を作って、目を閉じ心を落ち着かせて瞑想。また、鼻で規則正しく呼吸を繰り返しながら、全身の筋肉を動かし、様々なポーズをとる。

 インドに古来から伝わるというこのヨーガ、精神修養の一環として昔から日本でも修行する人が多かったようですが、最近は、ヨーガを実践すると健康になりかつスリムにもなるということで、老若男女を問わずヨーガ人口が増えているとか。ヨーガを教えるいわゆるヨーガ教室も全国あちらこちらで開かれています。特に近頃では、アメリカを中心にアスリートや格闘家、バレリーナ、俳優、さらには政治家、学者などの間で、パワーヨーガによる精神・肉体の強化を主とした現代人の生活にマッチしたパワーヨーガが大ブームになり、日本にもヨーガブームが再来しました。

色とりどりのヨガマット
 さてそこで、ヨーガをやるにはどうするか。ヨーガ教室へ行ってみると皆さん、床の上にタタミ一畳よりはちょっと小さ目のヨガマットを敷いて、その上で座ったり、身体をひねったり、ねじったりしています。カラーはピンクだったり、ブルーだったり、イエローだったりするこのヨガマット、激しく動いたり、じっと静止して微動だにせず瞑想している女性達とよくマッチしていて、華やか、かつ真剣な雰囲気をかもし出しています。ところで実はこのヨガマット、大半が塩ビでできているそうです。

 これは面白い、しかしなぜ塩ビなんだろう?ということで、ヨガマットの販売では日本No.1という、(有)ヨガワークスの綿本哲代表取締役に聞いてみました。すると曰く、「塩ビはグリップ性がよく、身体が滑ったり、マット自体が動いたりしない。またクッション性にも優れており、印刷特性も良いので色鮮やかな製品やきめ細かな図柄の商品ができる」というのです。
 なるほど、そうなんですか。そういえば塩ビは強靭で長持ちする上、他のプラスチック素材と比べても石油の消費量も少なく、またライフサイクルを通じての消費エネルギーや発生炭酸ガス量も小さい、地球に優しい素材なんですよ、と水を向けると綿本さん大喜び。「そうですか、それならもっとよく勉強して、私どものPR材料として使わせていただきます」とのこと。

 さらにここで伺った話で感心したことは、この会社は昨年4月から、ヤマト運輸(株)と提携して、使用済みのヨガマットの回収サービスを始められたそうです。使用済みとなったヨガマットを同社まで運送されれば、同社で責任をもって安全に処理する、というシステムです。サービス開始以来まだ短時日なので回収実績はそこそこだそうですが、「私たちVECとのつながりができたのを契機に、有効な再利用方式を共同で検討しましょう。」という、有益な話し合いもできました。

 ヨーガというのは、精神修養面を重視して、古くは稲盛和夫さん、松下幸之助さんといった、財界の重鎮の方々にも人気があったようですが、最近はそういった向きに加えて、スリムになってかつ健康にもなりたいという、女性の間で大流行のようです。ヨーガに励む女性たちにももっともっと塩ビの良さを知っていただき、塩ビを理解して、親しみを持っていただきたいな、と思ったものでした。

有限会社 ヨガワークス のホームページはこちらからご覧頂けます。
http://www.yogaworks.jp

随想

考えることを考える

某技術センター職員 遠藤 勲


1.はじめに

 この標題は、別に奇を衒ったわけではない。人は、リンネが名付けたようにHomo sapiens(知恵を持っている人)と呼ばれているが、この「知恵」は、人が「考える」ことによって獲得したものである。そこで、「考える」ことをもう一度振り返って「考えて」みることは、決して無意味なことではないであろう。
 手短にいえば、「考える」とは、人がどのように対象なり問題を認識するかのプロセス、言い換えれば「思考過程」である。「思考」とは、対象を分析して要素に分け、その要素の特性を明らかにしたあと、明らかになった要素を再構築・総合して、誰にでも理解できるように表象することである。

 人の「思考」の仕方は、職業により、経歴により、千差万別である。世にいう「教条主義者」は、対象を捉えようという意識が働いた時、或いは問題が発生した途端、全く思考を停止する。何故なら彼らは、先ず歴史上の偉い哲学者、宗教家、政治家を思い浮かべ、その様な偉人が類似した問題をどのように解決したか、「教条」を捜して、それをあたかも自ら考えたかのように錯覚して、その教条に従って行動に移すからである。「文献学派」も同じである。自分一人で心を癒す限りは問題にならないが、行動に移すと多くの問題が生じる。

 文献学派と言えば、小生はかって秀才が集まる某国立大学の学生を研究室で預かったことがある。その大学の多くの学生は、課題を与えると直ちに図書館へ行って、文献を捜すことが常であった。彼らの知識は相当にあったが、ただし、課題を自らじっくりと考えず、手も下さず、「先生、この研究はアメリカの誰それが既にやっています。」といって澄ましていた。「君は考え方が間違っているよ。自分で考え、自分で実験することが大切だよ。」と小生が怒ったことはいうまでもない。彼らは、問題には必ず答えがあり、それもただ一つであると信じており、困った顔をしていれば先生がいつか答えを教えてくれると思っている。

 本題に入る前に自己紹介を兼ねて小生の経歴を少し述べておく。小生は、工学部の出身である。ただし、生物の働きを利用して食品や薬品、あるいは環境浄化に役立てる所謂バイオテクノロジーを長年研究してきた。定年間近には、ゲノム解析や酵素の構造解析に足を踏み入れ、科学の一分野も経験した。
 些少な経歴でものをいうことについては、科学、工学の専門家からお叱りを受けるかも知れないが、浅学を省みず「科学」と「工学」とでは、どのように考える道筋が異なるかをこの拙論で述べてみたい。いうまでもなく、ここでいう「科学」は、「自然科学」であって、「人文科学」ではない。

2.科学と工学

 科学あるいは工学については、既に多くの本も出版されているので、関心ある方々は読まれ、ご存知のことと思う。小生は決して科学や工学とは何ぞやと哲学をここで論ずるつもりはないが、ひとまず二つの学問の違いを下記のように整理した。

1. 科学とは「知る」ことであり、工学とは「為す、対処する」ことである。
2. 科学の機能は「知識を獲得する」ことであり、工学の機能は「ものや手段を作り、またそれを使う」ことである。
3. 科学の目的は「真理の探求」であるが、工学のそれは「社会に役立つもの、ことを実現する」ことである。
4. 科学は「客観性、厳密性」によって評価され、工学は「便益性、モラル、エシックス」によって評価される。
 ここで「工学」とは、様々な技術を体系化した学問であることをとりあえずご理解いただきたい。

 すなわち、科学は、真理を探究する学問であり、知識の客観性、厳密性を重んじる学問であると言え、一方、工学や技術は、「ものづくり」であり、社会に役立つことが必要な学問であると言える。それ故、工学では便益が評価される一方、モラル・エシックスも同時に問われる。これだけでも「科学」と「工学」とでは全く異なる学問分野であると言えるが、同時に両者は相補的な関係にあることもまた事実である。この二つの学問の関係は、巷間「あざなえる縄」、「二重らせん」、「ももすもも」などといわれている。

 例えば、ノーベル賞を受賞された小柴昌俊先生と田中耕一博士のお二人は、全く新しい測定装置を開発され、物理学、化学の分野でそれぞれ偉大なご業績をあげられた。お二人の碩学に共通していることは、「ものづくり」が基盤にあったことである。大体、世界で初めて、しかも新しい自然現象を発見するために、既に世の中で売られている装置で済む話ではないことは、容易にお分かりいただけよう。研究目的に即した全く新しい装置を自ら発明・開発しなければならないことは言うまでもない。「セレンディピティ」とは、まさしくこのことなのである。

 次回から本題に入り、科学者や技術者はそれぞれどのように「考える」かを論じたい。(続く)

お知らせ
【NEW】 東京おもちゃショー 2006 開催案内

 下記の要領にて「東京おもちゃショー 2006」が開催されます。
一般の皆様には、イベントや華美な装飾に頼ることなく「おもちゃ」に実際に触れて「おもちゃ」が持つ楽しさを再認識していただき、バイヤーの皆様には、夏休み・年末に向けた新製品の発表と商談の場及び消費者の皆様とのふれあいの場としていただく為の展示会です。
 日本空気入ビニール製品工業組合が出展致します。

・日 時 商談見本市(バイヤーズ・デー)
2006年7月13日(木)、14日(金)
 10:00〜18:00

一般公開(パブリック・デー)
2006年7月15日(土)9:00〜17:00
2006年7月16日(日)9:00〜16:00

・場 所 東京ビッグサイト(西1〜4ホール)
東京都江東区有明3−21−1
・主 催 社団法人 日本玩具協会
・共 催 東京都
・後 援 経済産業省
・入場料 無料
 
ただし、商談見本市には、原則として主催者発行の招待状が必要です。(招待状のない方は、受付での登録手続きが必要です。学生の方、お子様連れでのご来場は出来ません。)一般公開は、手続き不要でどなたでも入場自由です。

・東京おもちゃショー2006のホームページをご覧下さい
http://www.toys.or.jp/toyshow/top.html

勝ち組み工務店育成セミナー In豊橋のご案内 

 樹脂サイディング普及促進委員会では、下記のセミナーに参加し、樹脂サイディングの紹介を行うとともに、樹脂サイディングを使用した住宅の見学会も行う予定です。

・日 時 2006年7月7日(金)
13:00〜17:30 (受付開始 12:30)
・場 所 豊橋市民センター 6階 多目的ホール
愛知県豊橋市松葉町2−63
・主 催 住まいづくり研究会
・参加費 無料
参加申込み締切り 7月3日(月)
(定員90名になり次第、締切らせて頂きます。)
※参加希望の方は下記までお問合わせ下さい
住まいづくり研究会
電 話 092(871)2409

NHK総合テレビで環境ホルモンに関する番組を放送。

  6月28日(水)に放送された「ためしてガッテン」にて、環境ホルモンが取り上げられました。

 番組の詳細は以下のアドレスよりご覧頂けます。
 http://www.nhk.or.jp/gatten/archive/2006q2/20060628.html

 環境ホルモンに関しまして、こちらもご覧下さい。
  チビコト(Lohas/環境ホルモン学)(環境省)
[PDF]http://endocrine.eic.or.jp/siryou/bunken/chibikoto/index.html

 ※ご意見・ご感想等ありましたら、お寄せ下さい。
 E-MAIL: info@vec.gr.jp

PVC Newsが6/19に発行されました。

 PVC News 57号(塩化ビニル環境対策協議会)が発行されました。
記事の一部をご紹介致します。

■トップニュース
 高まる、塩ビ製品の環境評価
  「通気用リサイクル塩ビ管」と「塩ビ床材」が、グリーン購入法の<特定調達品目>に
http://www.pvc.or.jp/news/57-01.html

《《 注目記事 》》
■視点・有識者に聞く
 メディアは 「科学」 をどう伝えるべきか
  「人間と科学の乖離を埋める」サイエンスコミュニケーションの重要性
  読売新聞 編集委員  小出 重幸氏
http://www.pvc.or.jp/news/57-02.html

■リサイクルの現場から
 リファインバース(株)のタイルカーペット再資源化事業
  塩ビ層をマテリアルリサイクル。
  年間1万8000トンの千葉工場が本格稼動へ
http://www.pvc.or.jp/news/57-03.html

その他、塩ビに関する最新情報をお届け致しています。

・PVC News最新号の詳細は下記からご覧頂けます。
http://www.pvc.or.jp/index/i_saisin.html
購読を希望される方は、送付先などご連絡下さい。

・PVC Newsバックナンバーは、
塩化ビニル環境対策協議会のHPよりご覧頂けます。
http://www.pvc.or.jp/
編集後記
 つい先日のテレビで聞いたという話を聞いた話によれば、人間、老化しないための方策が2つある、一つはいつまでも新しいことに挑戦して頭脳のリフレッシュを図ること、二つには毎日欠かさず歩いて脚を鍛えること、なのだそうです。

 思えばH2、何の因果か毎週毎週メルマガ書きで苦労して、寝ても覚めてもメルマガの題材探しをしてますが、こりゃ老化防止に役立ってるぞ。それに、山歩きを志願して、エスカレーターを拒否して意固地に階段を使ってるけれど、これまた若返りの妙薬らしい。こりゃあ好い、H2は老化しないこと間違いなしだ!

 と信じ込んで、今夜もお祝いの日本酒をしこたま傾けましたが、さて、これでいいものでしょうか、ね。(H2記)

先週の編集後記についての読者からのお便り・・・[編集後記後]

禁煙ですか。ウ〜ン、僕は最高60日です。だいぶ前にこれを達成したので、あとはいつでも止められると思って吸っています。一日最大15本ぐらいです。冬は風邪をひくと禁煙しますが、用心して30日ぐらいです。
 ときどき禁煙すると、それまで漸増していた本数がガタンと減りますから、効果十分です。というわけで意志薄弱な僕にはもってこいの方法です。
 ちなみにホー・チミンは、ヘビースモーカーで長生きしました。…(前田様)

先週の編集後記をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。
https://www.vec.gr.jp/mag/084/index.html#kouki

VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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