NO.082
発行年月日:2006/06/08

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トピックス
◇最重点政策は「加工業界と一体となった、塩ビのリサイクル推進」
土屋新会長(東ソー(株)社長)、VEC総会後懇親会で力説

随想 
自己紹介—バラとフェロモンと塩ビ—

VEC事務局長 東 幸次

お知らせ
編集後記

トピックス
◇最重点政策は「加工業界と一体となった、塩ビのリサイクル推進」

土屋新会長(東ソー(株)社長)、VEC総会後懇親会で力説


 5月から6月にかけて、各企業はもとより、各分野の業界団体でも、年次総会が開かれます。今年の私たちVECの総会は5月30日(火)の午後4時から、例年どおり一ツ橋の如水会館で開催されました。
 今年は会長、副会長の交替期でしたが、総会では中原会長((株)トクヤマ社長)、宮島副会長(信越化学工業(株)取締役)、日野副会長(大洋塩ビ(株)社長)に替わって、新会長に東ソー(株)の土屋社長、新副会長に(株)カネカの大西社長と新第一塩ビ(株)の前田社長が選出され、就任しました。

土屋新会長挨拶
懇談風景
塩ビサッシ・サイディング展示風景
 総会終了後の午後5時半から、同じ如水会館の2階オリオンルームで、広く関係者をお招きして懇親会を開催しました。
 冒頭、ご挨拶に立った土屋新会長は、参列した多方面の関係者に対して深い感謝の意を表すると共に、今後の抱負として、「諸先輩のご努力でここまで来たが、業界の収益構造にしても中国状況などから今後の予断は許さず、塩ビバッシング対応についても小康は得ているものの客観情勢は刻々変化している。今後はリサイクルへの更なる取組を、JPECなど加工業界と手に手を取って進めていくことを最優先としたい」と述べました。さらに、「一人当たりの塩ビ使用量は、アメリカの21kg/年に比べ日本は12kg/年に過ぎず、内需開拓の余地は多い。建材分野での拡販支援を続けると共に、バッシング対応も含めた情報発信活動も重点とする」としました。

 続いてご来賓代表として経済産業省製造産業局の塚本次長から祝辞を頂戴したのち、大西新副会長の発声による乾杯が行われ、その後出席者同士の歓談に移りました。

 たまたまこの日同じ時間帯に、日本化学工業協会の総会後懇親会も別会場で開催されていたため、出席者は例年に比べやや少なかった感がありましたが、それでも、100名を超える関係者がこもごも歓談を交わされ、会場は終始和やかな雰囲気に包まれていました。
 会場の一角にはこれまた恒例となった、塩ビサッシや塩ビサイディングのモデル展示と説明が並行して行われました。今回の新機軸は、サッシの断熱効果を如実に示す結露ボックスに塩ビサイディングが使われ、サッシ・サイディングの相乗効果が見られたこと。興味を持った出席者からはサッシ関連だけでなく、サイディングについての質問も多かったようです。

 ご出席の方々の懇親の話題は尽きず、中締めの時間を過ぎても会場のあちらこちらで熱心な懇談が続き、一向に終了の気配がありません。進行係は気が気でなかったようですが、予定時間をだいぶ過ぎてやっとお開きになり、司会役もほっとしていました。

 構造改革や積極的な情報発信などで何とか大きなピンチを逃れたかに見える塩ビ業界ですが、今後も、塩ビの正当な評価とそれに基づく塩ビ需要の拡大を求めて、私たち関係者一同は努力を続けます。そのことが、まわりまわって今後の循環型社会の発展に大きく寄与する、と確信するからです。塩ビと塩ビ関係者に引き続きご理解とご支援をお願いします。

随想

自己紹介—バラとフェロモンと塩ビ—           

VEC事務局長 東 幸次


 初めまして。今月から事務局長を拝命しました東幸次と申します。前任の原田同様よろしくお願い致します。
 塩ビ工業・環境協会には今年1月から参っており、協会活動に参加して、「初心者教育」を受けておりました。前任の原田とはなんと誕生日が同じ(勿論、生年はずっと?後)で、不可思議な偶然を感じています。

 私は信越化学工業から来ていますが、入社以来、社会人としての人生の約90%が塩ビ関係の仕事です。学校では高分子化学を専攻した「技術屋」です。塩ビの体験は鹿島工場で始まり、塩ビ樹脂の生産技術を担当して、種々の特性の樹脂を効率よく造れるよう頭を絞ってきました。しかしオイルショックを経て、塩ビの収益悪化から共販体制に進んでからは、共販会社で塩ビを売る方に変わり、技術屋から営業屋へ人生の舵を大きく切りました。
 この間、環境問題では塩ビモノマーの排出規制や環境ホルモン、ダイオキシン騒動を経験しました。特にダイオキシン問題が大きくなった時には、この原因が塩ビであるかのようにいわれ、これによってお客さんが止むを得ず他樹脂に切り替え、販売量が減り、苦しい思いをしました。
 その後塩ビを離れていましたが、この間、関連する方々の努力により、塩ビに対する見方はかなり変わって来ています。しかし、まだ偏見や、臭いものに蓋をするようなところがあり、需要の回復、再評価はまだ緒に就いたばかりだと思います。

 塩ビを離れている時には、野菜や果樹につく虫を駆除するためのフェロモン製剤にふれる経験をしました。フェロモン製剤のおかげで農薬の使用量を減らすことができ環境負荷を小さくできるだけでなく、収穫物は減農薬作物となり、商品の付加価値も上ります。ただ、広い範囲でないと効果がないとか、効果の確認に時間がかかる、といった欠点もあります。過剰品質を要求され、農薬を多く使わざるをえない実態を垣間見ることもできました。

(塩ビ製被覆鋼管を使用しています↑)
 今、私は自宅でバラを栽培しています。今年は開花時期に雨が多く、期待していた花が、残念なことに雨のため汚くなってしまいがっかりしています。バラは華やかですが、肥料食いで病気に弱い欠点を持っています。特に湿度が高く、雨が多いと黒点病に侵され葉っぱが黄色くなり落ち、樹精が弱くなることによって翌年の花が少なくなってしまいます。このため、できるだけ使用を控えるようにしているものの、殺菌剤、殺虫剤などの農薬散布が欠かせません。同様に秋の花の時期にコガネムシなどに花をかじられた時には、良く効くフェロモン剤があったらなーと思ってしまいます。
 バラ栽培時にも多くの塩ビ製品を使用しています。塩ビ被覆鋼管、添え木、ビニタイ、作業用手袋などです。これらは塩ビ製品と同時に他樹脂を使用しているものもでています。しかし、太陽の下で使用するため耐候性の差がはっきり出て、塩ビの良さが実感できています。ビニタイを使用する時には、某家電製品のカドミ騒動を思い浮かべます。これが電気製品等の塩ビ忌避につながったとは!! いったい何トンのマーケットが失なわれたことか!!

 長々と纏まらない話をしましたが、VECの今後の活動の最重要なことは、先にも述べましたが塩ビの需要回復であると考えており、リサイクル(勿論熱回収による方法も含めて)の確立、塩ビの悪イメージの払拭、新規製品特に建材を伸ばすように努めていきますので、ご指導よろしくお願い致します。また、このメールマガジンの編集責任者として、H2を受け継ぎながら更に改善を目指していきたいと思いますのでご意見等よろしくお願いします。

お知らせ
【NEW】 PVC Newsが6/19に発行されます。

 PVC News 57号(塩化ビニル環境対策協議会)が発行されます。
記事の一部をご紹介致します。

   ■トップニュース
    高まる、塩ビ製品の環境評価

   ■視点・有識者に聞く
    メディアは 「科学」 をどう伝えるべきか
     読売新聞 編集委員 小出 重幸氏

   ■リサイクルの現場から
    リファインバース(株)のタイルカーペット再資源化事業

   ■インフォメーション(1)
    塩ビサイディングはエコ建材。環境の実態が明らかに

   ■インフォメーション(2)
    省エネ住宅の切り札 「樹脂サッシ」 の最新事情

その他、塩ビに関する最新情報をお届け致します。

・PVC Newsバックナンバーは、
塩化ビニル環境対策協議会のHPよりご覧頂けます。
http://www.pvc.or.jp/

住宅リフォームフェア 出展案内

 樹脂サッシ普及促進委員会では、消費者とリフォームのプロとの出会いの場となる、「住宅リフォームフェア」に出展致します。

[長野会場]
 ・日 時:2006年6月10日(土)〜11日(日)
       10:00〜17:00
 ・場 所:エムウエーブ
      長野県北長池195
 ・主 催:(株)リフォーム産業新聞社
 ・共 催:信濃毎日新聞社

 ・住宅リフォームフェアのホームページをご覧下さい。
http://www.the-reform.co.jp/fair.html
編集後記
 6月1日から、今年もクールビズ始まる。ノーネクタイ・ノー上着で、背広君やネクタイちゃんとはしばしの別れ。・・・いや、ひょっとするとこれが永久の別れ・・・?

 ということもあって、最近、H2は趣味探しに躍起。若かりし頃、ちょっとかじっていた、山登り、いや、山歩き、を再開することとしました。手始めについ先日、某地区の登山講習会なるものに参画して山登りのご講義を受けたのです。いろいろ感心しましたが、一番感銘を受けたのは、複数の講師が異口同音に発したコメント、「山へ登って体を鍛えようというのはダメです。山へ登るために、日常、体を鍛えるのです」というお言葉。

 なるほど、なるほど、というわけでややおっちょこちょいでもあるH2はその日以来、地下鉄やデパートのエスカレーターを断固使わず、階段を上がることにしました。疲れた深夜や二日酔いの朝はなかなか辛いものがありますが、まなじりを決して続けていると、それなりの爽やかさで、「己に打ち勝つH2様だぞ」と自負心も沸いてきます。今後も断固続けるつもりです。

 という話を仲間にしたら、「それならVECのオフィスのエレベーターも使わないようにしたら?」とのご提案。しかし、いやあ、8階までの階段はちょっとなあ。と、現在尻込み中。(H2記)

先週の編集後記についての読者からのお便り・・・[編集後記後]

小職は、先日横浜で降りるべきところを、つり革にぶら下がったまま藤沢まで行ってしまいました。当然帰りの電車はなく、小田急の最終で大和まで行き、大和から瀬谷まで一駅歩いて帰りました。…(林田様)

H2さん御退陣とは残念です。
 今号の書評にダヴィンチコードの関連が出ていますが「イエスは生きていた!マグダラのマリアを妻とし、長生きした」という話は、ずっと前からあって、小説もいくつかあり、古くは映画もあります。たしか「キリスト最後の奇跡」という題。欧米にはけっこう、イエスの神性は好まないが思想、聖者としては尊敬するという少数派の土壌があるのではないでしょうか。…(前田様)

H2様お疲れ様でした。毎週毎週、大変でしたでしょう…と感慨にふけっていましたが、業務は継続なされるとの事。まだまだ、編集後記が楽しめるのですね。…(EKMMファン様)

先週の編集後記をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。
https://www.vec.gr.jp/mag/081/index.html#kouki

VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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◆編集責任者 事務局長  東 幸次

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