NO.078
発行年月日:2006/05/11

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トピックス
◇塩ビサッシの素晴らしさを、子供たちにも教えてあげてください。
 「最新環境教育(CO等)に関する教育セミナー」でアピール

随想 
古代ヤマトの遠景(7)—【蘇我氏】—
信越化学工業(株) 木下清隆
お知らせ
編集後記

トピックス
◇塩ビサッシの素晴らしさを、子供たちにも教えてあげてください。

 「最新環境教育(CO等)に関する教育セミナー」でアピール

 地球温暖化の原因とされているCO。そのCOの排出削減技術に関しては、日本は世界のNo.1です。この、世界に誇る日本企業の技術力と研究者の高い志を、将来を担う日本の子供たちに授業として教え、理解してもらうことは大変重要です。という訳で、産業界と教育界が共同し、日本の産業界のCO対策について、授業で教えるためのテキストを作り、その内容と教え方についてのセミナーを開く試みが始められています。

 「最新環境教育(CO等)に関する教育セミナー」と名づけられたこのプラン、最新環境教育研究会が主催し、経済広報センターなどが後援して、1年以上前から全国各地で開催されています。
 最新環境教育研究会というのは、小・中学校の先生の集まりであるTOSS(Teacher’s Organization of Skill Sharing)が運営している組織です。

セミナー風景
樹脂サッシ展示
 さる4月23日(日)に東京はお台場にある日本科学未来館で、第10回目のこのセミナーが開催されました。最初に京都大学の神田啓治名誉教授が「なぜ今CO問題なのか」の特別講演をされ、次に電機、石油、自動車などのCO削減技術をテキストにした授業スキルの検定、続いて電力、ガス、製紙各業界やグリーンケミストリーを題材にした模擬授業が行われた後、TOSSの向山洋一代表による「CO問題を教育界に提案する」との基調提案があって終わりました。

 実はこのセミナーに、お馴染みの樹脂サッシ普及促進委員会が参画していたのです。塩ビサッシの効果が体感できる結露ボックスを始め、カットサンプル、パネルなどを会場入り口に展示し、担当者が開催前や休憩時に塩ビサッシに関する実演紹介をしました。

 この展示とタイアップするかのように、セミナー会場では、グリーンケミストリーについて模擬授業を行った、「教育トークライン」編集長の新牧賢三郎先生(大田区立洗足池小学校教諭)が、CO削減のためには住宅での省エネルギーが重要であること、住宅の窓を複層ガラス・塩ビサッシシステムにして放熱を防ぐことで、大幅な冷暖房費の節約につながり、省エネルギーのみならずCO削減、温暖化防止にも貢献することを説明されました。

 説明員にとって愉快だったのは、新牧先生の授業が終わるまでは、展示コーナーに足を運ばれる方はポツポツしかいなかったのに、授業後の休憩時間にはなんと70〜80名の方々がどっと押し寄せ、大盛況になったこと。
 このことからだけではありませんが、まだまだ塩ビサッシについては皆様に知られていない、もっともっと情報開示が重要だ、と感じさせられました。

 この教育セミナーシリーズは、今後、福島、北海道、愛媛、名古屋などでの開催が予定されているそうです。セミナーの効果が出て、全国の小・中学校で「正しい知識に基づく環境教育」が盛んに行われ、子供たちが正確な知識をもって環境問題に取り組むようになることを、心から願うものです。

随想

古代ヤマトの遠景(7)—【蘇我氏】—

信越化学工業(株) 木下清隆

 倭国がだんだんと形を成すに従い、この国家形成に多くの豪族たちが係わってきた。このような豪族を古い時代から並べると、吉備氏・出雲氏・阿倍氏・和珥氏・尾張氏・葛城氏・紀氏・平群氏・巨勢氏・蘇我氏といった氏族が挙げられよう。これら豪族たちは特定の地方に誕生し、徐々に勢力を伸ばしてきた。これに対し、倭国の官僚組織の中からも豪族が生まれた。これが物部氏・大伴氏達である。
 このような豪族たちの中で蘇我氏は最後発に誕生した巨大豪族である。倭王家の外戚として権力を握った氏族としては尾張氏・葛城氏があり、これに次いで蘇我氏がその地位を握った。
 平安時代、藤原氏が同様の権力を握り、外戚型権力者の本家のように思われがちであるが、彼等の数百年も昔にそのような権力者は存在していたのである。ついでに言えば、蘇我氏と藤原氏の基本的な違いは、蘇我氏が外から天皇家を支える豪族であるのに対し、藤原氏は官僚の成り上がりに過ぎないと言うことである。従って、蘇我氏はその気になれば天皇家の地位を奪うことが出来たと言うことである。

熊野本宮
 蘇我氏が歴史の舞台に登場するのは、6世紀中葉の欽明天皇(540〜571)の時代からである。この時代に百済から仏法が我国に伝えられ、これの導入に関し蘇我氏と物部氏とが激しく対立したことが書紀に幾分誇張されて記載されている。結果的に蘇我氏の努力が実って、仏教は飛鳥の地に華開く。この蘇我氏の仏教支持による政治的な勝利の影で、最後の対抗勢力であった物部氏が滅んでゆく。
 正にこのときに蘇我氏の血を引く推古天皇が誕生する。彼女は593年に即位し628年に崩ずる。従って彼女の治世は36年にも及ぶが、この時期が蘇我氏の全盛期である。645年に蘇我入鹿が中大兄皇子等に殺害されて蘇我氏は滅ぶが、欽明朝に歴史の表舞台に出てきて、丁度百年後に滅びたことになる。この間、蘇我氏の系譜は、稲目・馬子・蝦夷・入鹿と続いた。馬子の時代に聖徳太子は活躍するが、その子山背大兄王は入鹿に襲われて、聖徳太子一族の上宮(じょうぐう)王家は643年に滅亡する。

 では、この権勢を極めた蘇我氏は何処でいつ頃誕生したのであろうか。これが全く分かっていないのである。その出自に関しては幾つかの説が出されている。代表的なものは、河内石川地方説・大和高市郡曽我説・大和葛城地方説・百済系渡来人説等である。
 渡来人説は百済の高官が倭国に渡来し、その名前が蘇我氏の祖と見られる人物の名に近似することから出てきた説である。この説だとなぜ蘇我氏が仏教導入に積極的だったかを説明できるが、渡来して数十年で国家の枢要な地位に就くことになり、これは不自然である。次の大和の地方説は何れも決め手を欠いている。最後に石川説が残るがこれも確かな決め手がない。石川は河内の東を北流して藤井寺市辺りで大和川に合流する川である。

 ただ、この石川流域が蘇我氏の出自と仮定すると、蘇我氏は四世紀末に応神天皇が誕生した時期に活躍した可能性が出てくることから、その後の活躍とうまく繋がってくる。
 応神天皇が誕生したのは、ホムタ・オシクマ戦争に勝利したからで、その戦いの様子は記紀にかなり詳しく記載されている。規模は天武天皇の壬申の乱に匹敵する程の大規模なものだったらしい。ホムタ側、即ち応神天皇側についた勢力と、オシクマ側、即ち仲哀天皇の御子側についた勢力は考古学的な調査により見当がついている。それによると、石川流域の勢力はホムタ側についたとみられている。この勢力を蘇我氏の祖と考えれば、雌伏すること150年にして、6世紀中葉、中央政治の舞台に登場してきたことの説明はつく。
 更に石川を名乗る蘇我氏の一族もいる。その代表的な人物が、蘇我倉山田石川麻呂である。この人物は蘇我氏でありながら、蘇我入鹿殺害に中大兄皇子側についた。その後、讒言されて中大兄皇子に殺されるが、この系統の蘇我氏が石川臣として勢力を盛り返し天武朝で活躍する。

 このように考えると、蘇我氏は四世紀頃石川流域で勢力を伸ばした豪族である可能性が出てくる。その後、河内から大和へ基盤を移して、勢力を徐々に拡大したことになる。このようにあまり出自の明確でない一族が倭国の最高の権力者になったのである。彼等は自分たちの栄華が永遠に続くと思ったに違いない。そうであれば自分たちの出自をもっと高貴なものにしなければならない。このように考えるのは当然である。そして彼等は実行した。それが『帝紀』『旧辞』の改竄である。 (続く)

前回の「古代ヤマトの遠景」は、下記からご覧頂けます。
古代ヤマトの遠景(6)・・・【古事記原典】

上記以前の「古代ヤマトの遠景」のバックナンバーは、以下のアドレスからご覧頂けます。
https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

お知らせ
【NEW】 勝ち組み工務店育成セミナー In宮崎 参加報告
 樹脂サイディング普及促進委員会では、去る4月21日(金)に宮崎市で行われた「住いづくり研究会」主催の「勝ち組み工務店育成セミナー」に参加し、「顧客に喜ばれる樹脂系外装施工事例の紹介」の講演を行いました。
 セミナーでは、研究会を主宰される福岡大学工学部建築学科/須貝高教授より「今、顧客の心を掴む断熱工法とは!」、建材技術コンサルタントの川村氏より「住いの健康を考えた開口部のあり方」の講演が行われ、引き続いて樹脂サイディングを使用した住宅の見学会も行われました。当日は、宮崎県下より約70名近くの参加を頂き、盛況のうちに終了しました。
(樹脂サイディング普及促進委員会 事務局 長縄肇志)

【NEW】 住宅・生活誌「家と人。」セミナーIn 鶴岡のご案内

  樹脂サイディング普及促進委員会では、下記のセミナーに参加し、樹脂サイディングの紹介を行うとともに、樹脂サイディングを使用した住宅の見学会も行う予定です。

       暮らしも、地球も、納得の家づくり

 ・日 時:2006年5月29日(月)13:00〜
 ・場 所:東京第一ホテル鶴岡(孔雀の間)
      鶴岡市錦町2−10
 ・主 催:住宅・生活誌「家と人。」
                 (有限会社リヴァ−プレス社)
 ・参加費:無料
 ・参加申込み締切り:5月22日(月)
        (定員40名になり次第、締切らせて頂きます。)

  ※参加希望の方は下記までお問合わせ下さい。

    有限会社リヴァープレス社
      電話:019(664)0830

「リサイクル塩ビ製ベンチ」のその後のご案内

新大手町ビル中庭に設置した
“リサイクル塩ビ製ベンチ”
 No.76でお知らせ致しましたように、環境フェア「アースデイ」に“リサイクル塩ビ製ベンチ”を展示致しました。
 イベント終了後、新大手町ビル中庭に移設し、周辺の会社員の方等にお使い頂いています。
 中庭は、午前8時から午後5時まで開放されます。(雨天の場合は開放されない事があります。)
 お近くにお越しの際は、お立ち寄り下さい。

 ・日 時 : 2006年4月24日(月)〜1ヶ月間
 ・場 所 : 新大手町ビル
        東京都千代田区大手町2−2−1

「快適窓学(データ編)」第4編が、3/20に発刊されました。

 樹脂サッシ普及促進委員会より、「快適窓学(データ編)」第4編(窓の高性能化と快適な暮らしの条件)が発刊されました。

 窓の側に近づくと背筋がヒヤッ・・・そんな経験ありませんか?高い断熱性能により、原因となる冷輻射を抑えることが出来る、樹脂サッシ+高性能複層ガラスを、実例と豊富なデータで分かりやすくご紹介しています。

ご希望の方は、樹脂サッシ普及促進委員会のホームページの資料請求ページよりお申し込み下さい。(お1人様1部とさせて頂きます。)
ご意見・ご感想欄に『「快適窓学(データ編)」第4編希望』と明記下さい。

ホームページはこちらからご覧頂けます。
http://www.jmado.jp/
編集後記
 1週間の休み明けです。皆様、ゴールデンウイークはいかがお過ごしでしたでしょうか。
 H2は久方ぶりに愛車を駆って、箱根旅行としゃれ込みました。仙石原に宿を取って、翌日は山歩き。乙女峠を皮切りに、長尾山、金時山、矢倉沢峠、火打石山まで、たかだか1200m前後の尾根歩きですが、ああくたびれた。でも、素晴らしい快晴に恵まれて、富士山がまさに「微笑みかけて」くれているようでした。

 山歩きというのは、歩いている時には汗かいて辛くてしんどくてイヤでイヤで、もう二度と山なんか来るもんかと思うのですが、下山して振り返ると辛かったことはけろりと忘れて、ああ面白かった、楽しかった、また山へ行こう、と思っちゃうんですよね。

 それと、5km、10kmの道のりも、一歩一歩歩いていくといつのまにか目的地まで行っちゃう。「千里の道も一歩から」で、その一歩を踏み出さないといつまでたっても目的地には着かない。
 なんとなくここ数年の塩ビ業界の我々みたいな感じがしないでもありませんね。(H2記)

先週の編集後記についての読者からのお便り・・・[編集後記後]

最近の漫画週刊誌は、漫画家だけでなく、グラビア・アイドルも育てているそうです。熊田曜子、安めぐみといった名前を、H2さんはご存知ないでしょう?若者が手に取りやすい媒体で人気をつかみ、グラビアから、CM・バラエティ・ドラマへと進出して行くそうです。「塩ビ」も漫画週刊誌で認知度UPに挑戦というのは、いかがでしょう?…「ご利用は計画的に」…(若気の至り様)

先週の編集後記をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。
https://www.vec.gr.jp/mag/077/index.html#kouki

VEC関連URL
●VEC 塩ビジュニア https://www.vec.gr.jp/kids/index.html
●塩化ビニル環境対策協議会 http://www.pvc.or.jp/
●樹脂サイディング普及促進委員会 http://www.psiding.jp/
●樹脂サッシ普及促進委員会 http://www.jmado.jp/
●メールマガジンバックナンバー https://www.vec.gr.jp/mag/index.html

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