毎日寒いですね。東京でも、最高気温が10℃を下回る日などは、肩をすぼめて通勤です。
ところが、電車の中が暖かい、というか暑い。職場へ着くと、これがまた、かなり暖かい。
私たちのここ茅場町のオフィスは、当然ながら全館冷暖房完備なのですが、ビル全体を快適な温度にコントロールするのがなかなか困難なようで、ある時はやたらに寒く、ある時はむやみと暑く、しかも、蒸し暑くなるのです。私たちも時々はビルの管理人に、何とかならないの、と文句をいうのですが、どうもシステム上の問題なのか、なかなか温度が言うことを聞いてくれません。
そこで、我がVECの女性社員が、考えました。たまたま朝少し早く出勤した日に、見るともなく見ていると、我が女性社員が、タオルの束を持って歩いています。「なにそれ?どうするの?」と聞いても、「ウフフ」と笑って、教えてくれません。そこで、彼女の後ろからついて行って、何するのか見てみました。すると彼女、オフィスの窓際まで歩いていって、ガラス窓の下に、そのタオルを棒状に丸めて並べて敷き詰めているのです。そして曰く、「これって、ガラスで結露した水の吸い取り用なのよ」とのお言葉。
なるほど、そう言われてよく見ると、ガラス窓の下は水がびしょびしょです。これでは見てくれは良くないし、たまたま書類でも置いてあったら、濡れて使い物にならなくなります。せめて濡れた水はタオルで吸わせ、周囲に影響を与えないようにしようという、彼女のなかなかのアイデアでした。そう広くないVECのオフィスでも、窓の延べ距離は20m程あり、彼女はタオルをなんと30本ほど入手してこれに充てているのでした。
我がオフィスで窓が結露するのは、温度コントロール不充分ゆえでもありますが、残念ながらこの窓が「単板ガラス・アルミサッシ」である所為もあります。ご存知でしょうが、現在流行中の「複層ガラス・樹脂サッシ」の窓では、樹脂の熱伝導率がアルミに比べてなんと1/1000だということもあって、よほどのことがない限り結露しないのです。
オフィスだけでなく、一般の戸建住宅でも事情は同じで、専門家のシミュレーションによると、平均的な住宅で「単板・アルミ」窓の場合、関東地区では一年間になんとドラム缶一本以上もの結露になるとのこと。一年に一度は結露水で風呂を沸かせて入れる計算になります。しかし、裏を返せばそれだけの量の水が住居中を湿らせ、濡らし続けていることにもなるのです。
結露は単にエネルギーの無駄であるばかりか、窓近くの部材を腐食させたり、長期間溜まるとカビやダニの発生の原因ともなり、快適で健康な暮らしの大きな阻害要因です。日本人は昔から、自然に親しみ、自然とともに生きることを是とする風潮があり、寒い時でもコタツやストーブで寒さを凌ぐ向きが多いのですが、いまや社会は「高断熱・高気密」住宅の時代です。「複層ガラス・樹脂サッシ」窓の採用で、健康で快適な生活を送る、これを本気で考えてみませんか?
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